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ひとりシニア 日々の思いを綴ります。

友のプチ家出から思うこと。


友達Aさん(66歳)。高校の先輩で 親しくなってからは 30年来の間柄。2か月に一度ぐらい会って おしゃべりをする。
先日 新年ランチの時 「久しぶりにキレちゃった!!」と ご主人への愚痴をひとしきり。結婚生活40年近いAさんのご主人は ロマンスグレイの同い年。Bさんとしよう。

Bさんは 会社勤めをしていて Aさんは専業主婦。子どもさんたちは独立して 他県に住んでいるので ふだんは二人暮らしである。Aさんに言わせると Bさんは 少々言葉のきついところがあるらしい。「時々 とげがあるのよ。ぐさっと刺さるようなこというんだもの」 と もろもろの具体例が 出てくる出てくる・・・どんなことを言うのか その点は ここでは割愛しよう。ご夫婦の会話なので 詳しい内容は 差し控えたい。

とにかく Bさんのきつい言葉に Aさんも負けてはいない。彼女 結構 気の強いところがあるからね。それで 時々 二人の間に火花が散るのだそうだ。とはいっても Aさんは ここ数年は つまらないことで 不毛なケンカはしたくないと ぐっとこらえることが多いのだとか。おそらくは Bさんとて同じだろう。長年 生活を共にすれば お互いの気質も理解しあい 摩擦のないように気をつけるのかしら。ともかく 若いころに比べたら ずっと平和に暮らしてはいるようだ。

それなのに 最近 彼女が ついにキレてしまうようなことがあったらしい。キレたら どれほど怖いかは わたしにはわからない。感情的になるのか それとも理詰めで追いつめるのか その点については 詳細な情報がない。どちらかというと感情的になるのかしら。売り言葉に買い言葉的なやりとりをした・・・ 昔 そんな話もしていたことがあったから。

とにかく あることで Bさんの言動にキレてしまった彼女。そうして その時とった行動は・・・Bさんの言葉に何も反論せず 黙ったまま家を出た。車に乗って 急発進。こころの中は とんでもなくムカついて 大嵐が吹き荒れていたので カーステレオで ロックな曲をガンガン響かせ 突っ走った。着いたのは 商業施設の駐車場。自宅から30分程度のドライブで 少し気もちが落ち着いたという。着いたからには 何をしようか。カフェでのんびりcoffeeを飲んで 映画を観たらしい。帰るころには すっかり気分がよくなっていた。日曜の昼過ぎから ゆっくりタイムを過ごした彼女。でも このプチ家出で Bさんへの怒りが 完全に収まったわけではない。

「もう夕方になるし とにかく 家に帰るか」。彼女は そう思って 来た道をまっしぐら。帰宅して そ知らぬふりで 玄関を開ける。Bさんと 顔を合わせたが 彼女からは何も言わず。Bさんも 何も言わなかったらしい。それこそ 言い過ぎたとか 悪かったとか どこに行ってたのとか 全く何も言わず。

わたしは ひとつだけ聞いてみたいことがあった。それは 食事のこと。「その日 夕食の時は どうしたの?」
彼女曰く 「食事は作ったわ。自分も食べるしさ。ふたりとも 無言。お通夜みたいだった。目も合わせないで黙々と食べてた」

それをきいて わたしは ある意味ほっとした。やっぱり 夫婦喧嘩は犬も食わない。Aさんは いつも通り Bさんの食事を作って 食卓を共にしたということだ。どんなに腹がたっていても そのひとのために料理を作る それは やっぱり 愛でしょ。そう 思ったけれど 口には出さなかった。「愛でしょ」なんて 彼女に言ったら 「そんなもんじゃないのよ 単なる惰性 習慣よ」と かわされそうだから。愛なんていわれたら 照れるわよね Aさん。でも わたしには そんな光景すらも 愛に見えてしまう時がある。広い意味での「愛」 ひととひととの切っても切れないつながり 切れそうでもつながっているつながり。それも ひとつの愛だと思うから。

ところで その日以来 彼女は Bさんと会話はするが 用のある時に 必要最低限のことを話すだけ。それまでは 夕食が終わると こたつで一緒に TVを観たりしていたのだが それも全くしなくなった。そそくさと二階にあがってしまう。残されたBさんは こたつにぽつんとひとりだそうだ。

「今回は まだいいほうよ。だって以前は お互いに完全無視して 一週間口をきかなかったことがあるもの。もちろん ふたりきりの生活になってからよ。子どもがいる時は さすがにそれはできないからね」と Aさん。「それに そのうち 夫が退職したら 年がら年中一緒でしょ。お昼ごはんまで 毎日作るのはごめんだわ。夫はね 学生の時にひとり暮らししてたこともあって 少しは料理ができるの。だから どんどんやってもらいましょ 料理もね」と 言っていたけど どうなるかしら。「どんどんやってもらいましょ」には わたしも賛成!! あら 部外者が勝手なことを言っている。

なんだかんだといって 実は案外 仲がいいのだろう。だって いろんなところに ふたりで出かけたりしているもの。一緒に食事にも行くらしい。まぁ うらやましいこと。そんなふたりの様子を想像すると 結構仲良しなんじゃないかと思うのだ。「同じ釜の飯を食う」という言葉があるじゃない。食事を共にすることで 仲間になっていく 家族になっていく。他人が 家族のようになっていくことだってある。食べることって 人間関係の最も根源的なところだと思う。夫婦って それを ず~っと長くやっていくんだものね。

すごく反抗している思春期の娘さんに お弁当を作り続けたお母さん あるいは 非行に走った息子さんにあったかいご飯を用意して待ち続けたお母さん そうして ふたりのこころが歩み寄る。そんな話をきくと 食べることって すごく大事 そして 料理はやっぱり 愛だと思うわけ。親子でも 夫婦でも。

Aさんとおしゃべりしてから 一週間ぐらい経つので もう冷戦は終わったかしら。あるいは そうでないかもしれないが ここから先は もはやわたしの知るところではない。いい塩梅に 仲直りしてね。

アリストロメリア
  2019 小さな幸せ見つけていく アリストロメリア 花言葉は「持続」

料理は 愛
さて ひとりもののわたしは 自分のために ごはんをつくる。
愛をこめて トントントンと葱を切る。

        keme


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