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ひとりシニア 日々の思いを綴ります。

大事なことを忘れてた。


昨日の記事に登場したAさんのことで もうひとつ書いておきたいことがあります。

Aさん Bさん わたしの 3人が食事をしたのは 和室でした。和のテーブルに 座布団・・・。

実は Aさんのことで 大事なことを忘れていた わたし。その大事なことを思い出したのは 彼女が 着席しようとした時でした。

・・・着席する前に 「ちょっと待っててね」と 駐車場に置いた車に 何かをとりにいったAさん。 戻ってきた彼女の手には 20㎝弱×10cm位の長方形の袋。何かが入っている。取り出したのは 携帯用の正座椅子でした。ちなみに わたしは 実物を見たのは初めて。手のひらにのってしまうような 小さな正座椅子。折りたためる脚がついていて 大きめのバッグなら 入れて持ち歩けます。それこそ 携帯用。

それを見て ハッと思い出したのです。Aさんは 60歳になる前に 大腿骨を骨折して 人工股関節の手術をしていたのでした。職場で転倒し 救急車で病院へ。なんと 電気の延長コードにつまずいて転んでしまい 骨折したのです。手術後のリハビリが始まってから お見舞いに行ったわたし。Aさんは 元気に応じてくれましたが リハビリの大変さをしみじみと話していました。

その時 リハビリ後にふだんの生活に戻ってからも 注意しなければならないことがあるということを聞いたのです。そのひとつが 正座をしないようにということ。人工股関節にしたら 一番注意しなければならない動作は 股関節を90度以上曲げない事だそうです。90度に曲げて 内側に足を入れる動作が一番脱臼しやすいらしく その最たるものは 正座をしてお辞儀をすること。

和室のテーブルは 畳の上に置いてあったので まずは 正座で座るでしょ。Aさんは だから 正座椅子をとりに戻ったのです。人工股関節に負担をかけないようにするために。

それなのに 個室を予約する時 Aさんは正座が難しいということへの配慮が 全くできなかったのです。ランチは和食にしようと決まってからお店の予約をしてくれたのはBさんでしたが 彼女に責任はありません。ひとこと 「正座しなくていいお店 または 掘りごたつ式のテーブルの席にしよう」と わたしは なぜ Bさんに伝えられなかったのか。全く気遣いのできなかった自分が とても情けなく 一瞬 凹みました。 Bさんも 「すみません 掘りごたつならよかったですね」と 一瞬 意気消沈。一瞬 一瞬と書きましたが 本当に一瞬。情けないとか こうすればよかったとか そこにこだわっていると かえって Aさんに失礼な気がしたんです。それにしても Aさんの事情を すっかり忘れていたなんて あまりに情けない。本当に情けない。

そんなわたし達の気もちを察してか Aさんは 小さな正座椅子を ちょこんとお尻にあてて 「いいの いいの。掘りごたつじゃなくても大丈夫。ほらね これなら楽よ。長い間座っていても疲れないし 安全。この正座椅子は 術後のリハビり中 母が買ってくれたの。高齢になってから 母も使ってたからね。重宝してるのよ。お葬式の時にも使ったことがあるの」と 微笑んだ。さすが Aさん。正座椅子を準備していたのは いうまでもないことですが 一瞬凹んだわたし達を気遣うことまで言ってくれて もう大人のなかの大人を感じてしまいました。

食事しながら おしゃべるしている間 Aさんは ずっと きれいな姿勢で座っていました。わたしはといえば 足がしびれてきて 腰を崩したり 足を伸ばしたり。もともと正座は苦手だったから まぁ お行儀の悪いこと この上なしという座り方。わたしも Aさんのように 携帯の正座椅子 買おうかな。そんなことが頭をかすめて ゆらりゆらり 右へ左へ 足崩し。 

丸菊C
 2019 小さな幸せ見つけていく

外見は なんら不自由のないようなひとに見えても 何らかの障りを抱えているということは 大いにあることです。小さなことから大きなことまで ひとそれぞれ。例えば わたしは 10数年前に右リンパ節を切除しているから 右手で重いものをもたないようにしています。持てばもてるけど 今だに少し浮腫んでいる腕が ますます浮腫んだりする。ふだん ひとには言わないけれど そのことを知っている友達は 旅先で重い荷物になった時など 「ひとつ持ってあげようか」と 声を掛けてくれたりします。そんな気遣いに助けられたことが 何回もありました。

身体的にも あるいは 精神的にも 外からは見えない そのひとにしかわからない不自由さ。そのことを知らないでいる間は仕方ないけれど 知り得たからには ほんの少しでも気遣いのできるひとでありたい。相手が負担を感じない程度に 何気なく思いやれる そんなふうになれたらいいな。そして 見えないところにあるかもしれない そのひとの痛みや傷みにも思いを馳せられる そんなふうにもなれたらいいな。まぁ あくまで 理想ですけど。現実的には Aさんへの気遣いができなかった わたし。まだまだ 修行が足りません。

ほんと 大事なことを忘れてた。
大事なことは 忘れちゃいけない ず~っと ずっと。

        keme


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